3月17日(土)・18日(日)の両日、文部科学省後援、サントリーホールディングス株式会社ほかの御支援をいただき「サントリーカップ第8回全国小学生タグラグビー選手権大会 決勝大会」が、日本中のラガーにとって憧れの地「秩父宮ラグビー場」と「国立競技場」で開催されました。
大会1日目の予選プールと決勝トーナメント1回戦は「秩父宮ラグビー場」で、大会2日目の決勝トーナメント2回戦以降は「国立競技場」で、昨年同様に「日本選手権大会決勝戦」と同日に行い、全国13ブロックの延べ1169チーム・10,088名の中から激戦を勝ち抜いた精鋭16チームで決勝大会を行いました。
そして、今回特別に2011年3月11日に発生した東日本大震災で甚大被災地となった宮城県・岩手県・福島県の各県のサントリーカップ県大会に出場したチームに対して「フレンドシップ枠」を設け、本大会へ各県1チームずつを招待し、エキシビションマッチを同時開催することとしました。
今年度4月から、タグラグビーが全国の小学校の体育授業で取り扱うことができることになり、この時期に更にタグラグビーの良さを知ってもらうために、今大会の重点事項として特に、各チームに「タグ後のタグ返却・受け取りのマナー厳守」「コンタクト発生時の適切な対処及び予防」「フリーパス開始時の競技規則厳守」「アシスタントレフリーとの連携」をお願いしました。
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開会式 |
選手宣誓 |
■大会1日目 予選プール
決勝大会1日目・17日(土)の予選プールはあいにくの雨でしたが、スタンドの保護者・関係者からチームや選手一人ひとりを励ます大声援の中、見事なパスプレーが多く見られるなど、手に汗握る熱戦が展開されました。各ブロック代表の16チームは,A・B・C・Dの4プールに分かれ、各プールで総当たり戦が行われ、各プール上位2チームがカップ・プレートの決勝トーナメントへ、そのほかのチームがボウル・シールドの決勝トーナメントへの進出をかけた熱い激しい戦いが繰り広げられました。今年の16チームは、例年以上に個々のパスワークのレベルが高く、組織プレーやスピーディーなゲーム展開をするチームが多かったように感じられました。
Aプール
九州ブロック代表3 |
日田市立大野小学校「大野ゴリラーズ」 |
北陸ブロック代表 |
魚津市立吉島小学校「吉島SP-11」 |
東京ブロック代表 |
八王子市立七国小学校「七国スピリッツ」 |
東北ブロック代表 |
紫波町立赤石小学校「赤石 RED CARLOS」 |
観戦コメント
Aプール第1位の八王子市立七国小学校「七国スピリッツ」は、個々の選手のボールコントロールが良く、トップスピードでも味方へ正確なパスを出すレベルが高かったです。惜しくも2位となった日田市立大野小学校「大野ゴリラーズ」は、選手の表情が良く、チーム内でのアタック・ディフェンス共にお互いに声をかけ合い、組織的なプレー運びがとても良かったです。第3位になった紫波町立赤石小学校「赤石 RED CARLOS」は,アタックでは見事なパス回しで個々のパスレベルの高さを見せてくれました。第4位になった魚津市立吉島小学校「吉島SP-11」は、ランプレーがとても鍛えられていて、タグをとられた後のボールのつなぎの早さが素晴らしかったです。
Aプールでは、八王子市立七国小学校「七国スピリッツ」と日田市立大野小学校「大野ゴリラーズ」が、カップ・プレートの決勝トーナメントへ駒を進め、紫波町立赤石小学校「赤石 RED CARLOS」と魚津市立吉島小学校「吉島SP-11」が、ボウル・シールドの決勝トーナメントへ駒を進めました。
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プール戦の模様 |
Bプール
九州ブロック代表1 |
臼杵市立市浜小学校「市浜デンジャラス」 |
近畿ブロック代表1 |
京都市立勧修小学校「リトルブラックス」 |
北海道ブロック代表 |
富良野市立富良野小学校「富良野へそタグズ」 |
中関東ブロック代表 |
水戸市立千波小学校「千波小タグラグビー部」 |
観戦コメント
Bプール第1位の臼杵市立市浜小学校「市浜デンジャラス」は、選手間でのパスモードが非常に速く、またスペースへ走り込む速さやタイミングも素晴らしかったです。惜しくも2位となった京都市立勧修小学校「リトルブラックス」は、試合を重ねるたびに徐々に本来の力を発揮し、選手間の声かけでアタック・ディフェンス共に組織的なプレー運びが良くなっていきました。第3位になった富良野市立富良野小学校「富良野へそタグズ」は、アタック・ディフェンス共にバランスの取れたチームでしたが、あと少しというところで得点を取れず引き分けが多かったのが残念でした。第4位になった水戸市立千波小学校「千波小タグラグビー部」は、セットでのディフェンスが良く、個々のマークを指示した組織ディフェンスが素晴らしかったです。Bプールでは、臼杵市立市浜小学校「市浜デンジャラス」と京都市立勧修小学校「リトルブラックス」が、カップ・プレートの決勝トーナメントへ駒を進め、富良野市立富良野小学校「富良野へそタグズ」と水戸市立千波小学校「千波小タグラグビー部」が、ボウル・シールドの決勝トーナメントへ駒を進めました。
Cプール
中国ブロック代表 |
山口市立良城小学校「ホワイトダイヤモンズ」 |
北関東ブロック代表 |
宇都宮市立新田小学校「新田ウォーリアーズ」 |
近畿ブロック代表2 |
京都市立梅津北小学校「梅★(うめぼし)」 |
沖縄ブロック代表 |
恩納村立仲泊小学校「仲泊TRC」 |
観戦コメント
Cプール第1位の山口市立良城小学校「ホワイトダイヤモンズ」は、選手間のコミュニケーションから個々のパス、スペースへ走り込む組織的なプレーなど総合的に優れていました。惜しくも2位となった宇都宮市立新田小学校「新田ウォーリアーズ」は、Cプール1位と同じぐらいハイレベルのプレーができ、点を取られたら取り返す素晴らしい試合でしたが、引き分けが多かったのが惜しまれます。第3位になった京都市立梅津北小学校「梅★」は、あと少しで勝てる試合がありました。多彩なステップを踏む選手が多く、ランニングスピードもとても速かったです。第4位になった恩納村立仲泊小学校「仲泊TRC」は,チーム全体でスペースへ走り込む組織プレーが上手く、またカットイン・アウトなど個々のプレーの良さに感動しました。Cプールでは、山口市立良城小学校「ホワイトダイヤモンズ」と宇都宮市立新田小学校「新田ウォーリアーズ」が、カップ・プレートの決勝トーナメントへ駒を進め、京都市立梅津北小学校「梅★」と恩納村立仲泊小学校「仲泊TRC」が、ボウル・シールドの決勝トーナメントへ駒を進めました。
Dプール
南関東ブロック代表 |
「sstc Bee’s-eight 横浜」 |
四国ブロック代表 |
香川大学教育学部附属高松小学校「附高ブラックシューズ」 |
九州ブロック代表2 |
久留米市立柴刈小学校「柴刈 BLACK ファルコン」 |
東海ブロック代表 |
関市立桜ヶ丘小学校「桜6 SSS」 |
観戦コメント
Dプール第1位の南関東ブロック代表「sstc Bee’s-eight 横浜」は、とても楽しそうに全員で素速いランプレーができ、スペースへ走り込むスピードとタイミングが良かったです。Dプール第2位の久留米市立柴刈小学校「柴刈 BLACK ファルコン」は、サインプレーが多く使われるなど組織的に多彩なプレーが光りました。Dプール第3位の香川大学教育学部附属高松小学校「附高ブラックシューズ」は、全員でつなぐパスワークがとても良かったです。Dプール第4位の関市立桜ヶ丘小学校「桜6 SSS」は、選手一人ひとりがボールをもらう時にスピードが速く、パスを繋いでいこうとする高い意識が感じられました。Dプールでは、南関東ブロック代表「sstc Bee’s-eight 横浜」と久留米市立柴刈小学校「柴刈 BLACK ファルコン」が、カップ・プレートの決勝トーナメントへ駒を進め、香川大学教育学部附属高松小学校「附高ブラックシューズ」と関市立桜ヶ丘小学校「桜6 SSS」が、ボウル・シールドの決勝トーナメントへ駒を進めました。
エキシビションマッチ:フレンドシップ
フレンドシップ枠1 |
宮城県代表 「青葉西タイタンズ」 |
フレンドシップ枠2 |
岩手県代表 釜石市立小佐野小学校「小佐野バーバリアンズ」 |
フレンドシップ枠3 |
福島県代表 「勿来少年ラグビースクール」 |
観戦コメント
フレンドシップ枠1の宮城県代表「青葉西タイタンズ」は、選手の笑顔がとても素敵で、全員で楽しくプレーをしていました。また、スペースをすり抜けていく速さやパス回しが良かったです。フレンドシップ枠2の岩手県代表釜石市立小佐野小学校「小佐野バーバリアンズ」は、アタックもディフェンスも全員で声を出し合いながらの組織的プレーがとても良かったです。試合前に全員でかけ声を掛け合いながら励ましあっている姿から、コミュニケーションがよくとれたチームと感じました。フレンドシップ枠3の福島県代表 「勿来少年ラグビースクール」は、監督・コーチとしっかりと語り合い、全員でひとつになろうと真剣な眼差しでコミュニケーションを取る姿がとても印象的でした。ボールのつなぎや第1次ディフェンスで、一斉に揃って守る動きがとても良かったです。
試合結果はこちら
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ファンクション |
ファンクション |
ファンクション
1日目の全試合終了後は、全出場チームの皆さんが参加するファンクション(交歓会)が開催されました。財団法人日本ラグビーフットボール協会 事業・企画プロモーション委員会 委員長 稲垣 純一 からの挨拶の後、全国から集まった選手たちみんなでサントリーのジュースで乾杯をしました。その後は各チーム紹介を兼ねて、歌や踊りなど様々な出し物もありとても楽しいひとときとなりました。さらにチームによっては、事前に何回も練習しただろうと思われる出し物もあり、例年以上に盛り上がりました。今回は、被災地枠で3チームが招待されましたが、どのチームもプレーやアフターマッチファンクションなどで最高の思い出ができたのではないでしょうか。
また、サプライズゲストとしてサントリーサンゴリアスの選手たちとともにマスコットの「サンゴリアス君」が来場しました。選手たちは子ども達にラグビーの楽しさを語るとともに、ラグビーで何を学べるかなどをしっかりと伝えてくれ、サインやプレゼントを配りファンクションを多いに盛り上げてくれました。「サンゴリアス君」はタグラグビー応援ソングの「みんなで☆トライ」を子どもたちと一緒に歌い踊ってくれました。
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